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年金アドバイザーと社労士の資格の違いは?難易度と業務内容を比較

社労士は社会保険に関する業務を行うための資格ですが、似ている資格に【年金アドバイザー】というものがあります。

これから資格取得を考えている方であれば、どちらの資格を取得した方が良いのだろうかと疑問に感じられるかもしれません。

社労士と年金アドバイザーの違いについて解説していきますので、資格選びの参考にしてください。

資格としてのレベル

社会保険労務士と年金アドバイザーには、年金面で相談に乗るという共通の業務があります。

しかし、どんな機関や組織が資格を認定しているのかという面で、はっきりと違いがあります。

年金アドバイザーの資格を認定しているのはどこ?

年金アドバイザーには、2級、3級、4級という3段階の資格があります。

どの資格であっても資格試験を主催また認定しているのは、銀行業務検定協会であるため、資格は民間資格となります。

社労士資格を主催発行しているのは?

社労士の正式名称は社会保険労務士と呼ばれ、厚生労働省が資格を認定しているため、国家資格となります。

同じ資格という扱いになるものの、国家資格と民間資格では資格としての権威や信頼性に大きな開きがあり、国家資格の方が優れています。

業務内容と職場の違い

社労士と年金アドバイザーは、どちらも年金に関する相談に乗ることができますが、具体的な業務内容には大きな違いがあります。

年金アドバイザーの職場と業務内容

年金アドバイザーは民間資格であるため、自身で年金相談事務所を開設して年金に関する相談を受け付けられるわけではありません。

年金アドバイザーは、銀行の窓口で生活年金について相談に来られる方から、話を聞くことになります。

国が保障している年金に加えて、個人年金を考えている方に対して、どれだけ自己年金をプラスできるのかアドバイスを行います。

アドバイスと言っても、国民年金法や厚生年金保険法など法律に関係する申請や書類作成などの業務を行えるわけではありません。

さらに銀行業務検定協会が資格を発行し認定しているため、年金アドバイザーが資格を使用できるのは銀行内だけであることが分かります。

ですから資格を持っていたからといって、社会保険労務士事務所などで働いて、社会保険などの相談を受けることはできません。

社労士の業務内容と職場

社労士は国家資格であるため、自身で社会保険労務士事務所を開設して、個人や企業から年金についての相談を受け付けることができます。

そして社労士は社会保険に関する相談に乗るだけではなく、社会保険や労働保険に関する書類作成や事務手続きも行うことができます。

同じ年金関係の業務と言っても、社労士と年金アドバイザーでは業務として行える範囲に大きな違いがあります。

ちょうど社労士の業務のごく一部分を年金アドバイザーが行えるというだけです。

また社労士には、年金法に関係する業務以外にも、次のような法律関係の業務を行うことが国から許可されています。

  1. 労働基準法
  2. 労働安全衛生法
  3. 労働契約法
  4. 雇用保険法
  5. 健康保険法
  6. 国民年金法・厚生年金保険法

これらの法律に関係する業務には、どのようなものが含まれるのでしょうか?

まずは年金に関する相談や給付の代行業務を専門家として行うことができます。

加えて、労働に関する以下のような相談に乗ることも可能です。

上記で紹介した業務内容は、社労士の行う業務の一部分であり、当然年金アドバイザーでは行えない業務です。

仮に年金アドバイザーが上記の業務を行うのであれば、法律違反となります。

難易度の違い

年金アドバイザーは民間資格であり、さらに試験内容も年金に限ったものであるため、社労士の試験の難易度と比較してもほとんど意味はありません。

あえて試験の難易度について説明するなら、年金アドバイザー2級は合格率26.7%、3級は合格率35.61%、4級は合格率60%です。

試験内容の難易度を説明すると、年金アドバイザー3級を取得すると社労士の年金に関する試験の基礎を学べるレベルです。

対する、社労士の試験内容は、次のようになります。

  1. 労働基準法
  2. 労働者災害補償保険
  3. 健康保険法
  4. 国民年金

こうした法律関係における広い範囲が試験内容になるため、合格率は非常に低く5%から10%です。

2008年から2018年までの10年間で合格率が10%を超えた年はなく、2015年の合格率はわずか2.6%でした。

社会保険労務士の試験がどれほど難しいのか、よく理解できるのではないでしょうか?

確かに年金アドバイザー2級ともなると、合格率は26.7%とかなり低くなるものの、社労士の試験とは比較になりません。

まとめ

社労士と年金アドバイザーは、共に年金についての相談を受けるという共通の部分もあります。

しかし社労士が国家資格であるのに対し、年金アドバイザーは民間資格であり、資格の信頼性や権威の面で大きな違いがあります。

加えて社労士の行う業務は、年金関係だけではなく労働や保険など広範囲に及び、年金アドバイザーの業務は社労士の業務のほんの一部分です。

資格試験の難易度の面でも、試験科目の多さや範囲の広さから、社労士の方がはるかに難しい試験となります。

社労士の資格を将来取るために、年金アドバイザー試験で年金の基礎を学ぶという観点を持っておくと良いでしょう。