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債務整理や借金問題の相談を行政書士にはできない理由とは

多額の借金やカードローンの利用し過ぎなどで多重債務者になった場合、一日も早く借金を返済したいところですが、そんな時に頼りになるのが法律事務所や法務事務所です。

法務事務所の中には司法書士ではなく行政書士が経営している事務所もありますが、「行政書士では債務整理は解決できない」と聞いたことはないでしょうか?

行政書士でも借金問題や任意整理に関して依頼してもいいのか?債務整理への対応について見ていきます。

行政書士の仕事について

法律に携わる職業として弁護士や司法書士、そして行政書士などがありますが、それぞれの違いはわかりにくいでしょう。

それでは行政書士の仕事内容について見てみます。

行政書士は書類作成のプロ

行政書士の特徴は、一言で言うと書類作成のプロです。

行政書士総務省の管轄下にあり、官公署に提出する書類を依頼人に代わって作成します。

それ以外でも、契約書などから遺言書の作成まで、法律に疎い一般人では難しい書類の作成を請け負います。

ただし行政書士には裁判所や法務局、検察庁に提出する書類の作成は認められていません。

認可申請の手続きも行政書士の仕事

これから商売を始めたい人や、著作権などを申請したいときでも行政書士に依頼すればいいでしょう。

たとえば店でお酒を売りたい場合、酒類販売業関連手続きを行政書士が引き受けます。

認可申請の手続きや書類作成は非常に煩雑ですが、それも行政書士の仕事なのです。

行政書士債務整理は可能か?

行政書士は書類作成の専門家ということはわかりましたが、それでは債務整理は可能なのでしょうか。

行政書士は法律に精通した職業ですから、債務整理も大丈夫と思う人は多いと思います。

行政書士では債務整理は不可能

結論から言いますと、行政書士には債務整理は不可能です。

債務整理を売り物とする法律事務所は多いのになぜ?と思う人もいるかも知れませんが、そもそも法律事務所は弁護士事務所であって行政書士事務所ではありません。

法務事務所ではどうかと言えば、債務整理を請け負うと謳っている法務事務所には、事務所名に【司法書士】と書かれているはずです。

司法書士と兼任している場合は別にして、行政書士が経営する法務事務所では、債務整理は扱っていません。

行政書士では債務整理ができない理由

それではなぜ、行政書士では債務整理ができないのでしょうか。

行政書士は書類作成のプロと前述しましたが、「裁判所や法務局、検察庁に提出する書類は作成できない」とも書きました。

債務整理には民事再生や自己破産などがありますが、これらの書類は裁判所に提出するため、行政書士では作成できないのです。

もちろん、行政書士では債務整理の手続きも行えません。

代理人になることもできない行政書士

行政書士代理人になることも認められていません。

したがって、債務者の代わりに行政書士が債権者と交渉することすらできないのです。

任意整理の場合でも債権者との交渉が必要ですが、行政書士に依頼しても代理人にはなれないので、債務者本人が交渉しなければなりません。

また、債権者からの催促も行政書士では止めることは不可能です。

債務整理が可能なのは、弁護士か認定司法書士

債務整理が可能なのは、基本的には弁護士です。

弁護士は法律全般を扱っており、また裁判所での代理人になることも可能で、債権者との交渉も得意分野でしょう。

他にも認定司法書士と呼ばれる司法書士ならば、債務額が140万円以下の場合に限り、簡易裁判所代理人になることができます。

行政書士でも依頼可能な、お金に関する相談

債務整理は無理でも、お金に関する相談は行政書士にもしたいものです。

なぜならお金に困っているのですから、弁護士や司法書士に比べて依頼費用が安い行政書士の方が有難いからです。

借金に関する書類作成の依頼

何度も書くように、行政書士は書類作成のプロです。

行政書士が直接、債務整理の手続きをしたり代理人になったりは不可能でも、裁判に関係ない書類作成なら行政書士でもできるでしょう。

借金に関する行政書士でも可能な書類作成は以下のようなものです。

  • 過払い金の請求書
  • 債務返済計画の提案書

最近ではカードローン等の過払い金が問題になっていますが、その請求書を行政書士に書いてもらうのです。

貸金業者との交渉は自分で行わなければなりませんが、不備のない請求書を行政書士が作成してくれると、過払い金が戻ってくるかも知れません。

また任意整理で必要な債務返済計画の提案書を、行政書士に作成してもらうことができます。

相談のみなら行政書士でも可能

代理人としての交渉はできないとはいえ、相談のみなら行政書士でも可能です。

現在の借金状況を相談すると、最善の返済方法などを行政書士が提案してくれます。

あるいは、借金問題に強い弁護士や司法書士を紹介してくれるかも知れません。

行政書士への借金問題の相談まとめ

債務整理などの借金問題は行政書士にとって専門外であり、特に多額の負債を抱えている場合は弁護士への依頼をお勧めします。

しかし債務整理以外の借金に関する相談のみや、裁判とは無関係の書類作成なら、行政書士でも可能です。

基本的に借金問題は弁護士か認定司法書士に依頼し、単なる相談なら費用の安い行政書士に依頼してもいいでしょう。