離婚相談はカウンセラーよりも弁護士に相談した方がスムーズな理由
実際に離婚について誰かに相談したいと思っても、なかなか相応しい相手を見つけられず一人で悩んでいる方も実は多いかもしれません。
離婚問題は非常に繊細であるため、相談先を誤ってしまうと、問題を悪化もしくは複雑にしてしまう可能性もあります。
離婚問題に悩んでいる時は、離婚問題の専門家に相談することができますが、カウンセラーと弁護士のどちらに相談するか迷うかもしれません。
結論から言うと、離婚相談は最初から弁護士にしておく方がスムーズになります。
離婚カウンセラーの役割とは?
離婚問題は、精神的に大きなストレスになるため、人によってはうつ病になってしまったり、精神的に追い詰められてしまう方もいます。
そんな時に役立つのが、離婚問題を専門にしている離婚カウンセラーです。 資格は民間資格であり、国家資格ではない点は覚えておく必要があります。
離婚カウンセラーには、夫婦問題カウンセラーなど別の呼び方がありますが基本的に目的は同じです。
- 相談者の話をじっくり聞き精神的なサポートを提供
- 夫婦関係改善のアドバイス
- 専門家を紹介
カウンセラーは、夫婦間の問題に関して中立的な立場に立ち、相談者の話をじっくりと聞いてくれます。
主な役割は、夫婦関係を改善するための方法を提案してくれたり、精神的に支えてくれることです。
そしてもし専門的な支援が必要であると判断した場合、医師や弁護士を紹介することになります。
つまりカウンセラーは、法律や医療上の事については口を出すことはできないという意味です。
ですから離婚問題が深刻になり、実際に離婚手続きが必要になる場合、相談は弁護士に引き継がれることになります。
離婚に関する弁護士の役割とは?
離婚問題について弁護士に相談すると、離婚に向けて話が進んでしまうと心配される方も少なくないようです。
しかし弁護士が依頼人に対して離婚を勧めるようなことはなく、依頼者にとって最善となる情報を提供してくれるだけなので心配はいりません。
依頼者が離婚について考えている場合
依頼者本人が離婚を望んでおり、心が定まっているのであれば、離婚に向けてどのような準備が必要になるのか法律的な観点から説明してくれます。
- 慰謝料がどれくらいになるのか
- 子供がいるなら親権がどうなるのか
- 配偶者に不貞行為があるなら証拠集めの方法
依頼者が離婚を考えているのであれば、弁護士は依頼者の希望に従って上記のような情報を提供してくれます。
弁護士は完全に依頼者の側に立っているので、離婚カウンセラーのように夫婦の間に立ち、中立的な立場でのアドバイスを提供することはありません。
依頼者の配偶者が離婚請求している場合
依頼者が配偶者(相手方)から離婚請求を受けている場合、弁護士に相談を行うことで次のようなサポートを受けることが可能です。
- 離婚を望まないなら対応策
- 相手方の慰謝料と相場との比較
- 離婚に同意する場合の慰謝料請求
- 相手方の慰謝料を減額するための方法
- 仮に離婚になった場合の親権
すでに離婚請求がなされているため、弁護士は離婚に応じた場合と拒否する場合の結果を法律的に解説してくれます。
こうしたアドバイスは、離婚カウンセラーは行なうことが禁止されていますし、正確な情報を提供することはできません。
但し、弁護士が行うことは、離婚や結婚関係維持のメリット・デメリットを法律的に説明することで、最終決定は依頼者が行います。
弁護士の方がスムーズになる理由
「夫婦問題に関して悩んでおり、自分の気持ちを聞いてもらいたいだけ」という事であれば、離婚カウンセラーを選択するのも1つの方法です。
しかし離婚問題というところまで気持ちが動いているなら、最初から弁護士に相談する方が良いです。
離婚カウンセラーにできることは、気持ちを理解し、夫婦関係を改善するためのアドバイスを与えることだけです。
離婚という段階まで話が進んでいるのであれば、カウンセラーは最終的に弁護士を紹介することになります。
離婚カウンセラーに話してきた内容を、改めて離婚問題を依頼する弁護士に説明しなければなりません。
最初から離婚について弁護士に相談しておくなら、事の顛末を一から説明しなおす必要はなく、弁護士は依頼者にとって最も良い方法をすぐに提示できます。
離婚が現実的なものになっている段階であれば、弁護士に相談する方がその後の流れがよりスムーズになります。
離婚問題の相談先についてまとめ
夫婦問題に関して相談する場合、離婚がどの程度現実的なのかによって相談先を選択することができます。
離婚という言葉がすでに夫婦の間にあがっていたり、頭の中に離婚の二文字が浮かんでいるのであれば、最初から弁護士に相談する方が賢明です。
依頼者の希望に合わせて法的な手順やお金の問題を説明してくれます。
さらに離婚問題が裁判になる場合でも、引き続き同じ弁護士が担当をしてくれるため、安心してお願いできます。
結論として、離婚について相談するのであれば、最初から弁護士を選択しておくのは、とても良い方法です。